自然の中で土木作業をしていると「なんて順調にいかないんだろう」と思うことばかりです。綿密に計画をし、シュミレーションをして、準備を怠ることなく現場に臨んでも、万事思い通りにいくことはありません。天候も、地形も、体調も、私たちの思い通りになることはありません。大規模な気候変動や異常気象、自然災害、感染症の流行など、私たちの生活が不確実な土台の上にあることを都度思い知らされます。
この世界で全く同じことが繰り返されることはありません。一回限りの出来事を私たちは一つずつ経験します。それだからなのか、何かに駆り立てられるようにカレンダーを予定で埋め尽くして未来を黒塗りにして安心しようとします。ただ現実には、予定、つまり未来に追い立てられて、今という現実と向き合うことさえ忘れてしまうほどです。
私たちが未来に追い立てられるという茶番を繰り広げている間も、季節は着々とめぐり、私たちの肌は四季を感じ、自らが大きな「繰り返し」の中で生かされていることを実感しています。私たちがどうであれ、季節も時間も私たちの手元へと訪れてきます。もしかすると、私たちは時間を追いかけたり、時間に追いかけられたりするのではなく、訪れる時間をお迎えするというふうに時間との付き合い方を見直す必要があるかもしれません。
ふと立ち止まる時間。それを季節の変わり目に設けてみようという試みが八節ラジオです。日本では八節(立春、春分、立夏、夏至、立秋、秋分、立冬、冬至)という、季節の八つの区切りがあります。約45日ごとに訪れる機会に、SOMAの活動を振り返りながら皆さんがふと立ち止まれるような時間を提供しつつ、45日後の次の節目をどのように迎えていくかという考え方や実践をお話しできればと思います。ラジオ形式で、音声だけでお届けします。ぜひ肩の力を抜いてご参加いただければと思います。
山結びフォーラムは、毎月の作業を通して変化していく宮地山の現状を報告するとともに、各専門家による自然環境再生に関するディスカッションをお届けするシンポジウムです。第三回は「土木再考〜土と木とひとの関係を再生する〜」と題し、過去二回よりもさらに深く自然環境再生について深めています。
ゲストに、環境再生そして環境土木のトップランナーである造園家の高田宏臣氏と、「地球とつながる喜び」をテーマに人を山へ誘う活動をしている株式会社YAMAPの春山慶彦氏(代表取締役)をお迎えし、生態学者であるNPO法人SOMAの瀬戸昌宣(代表理事)とともに、環境土木・環境再生を技術的・学術的な面からその普及まで議論をしています。
土木を再び興す
瀬戸昌宣(SOMA)
高田宏臣(地球守)
春山慶彦(YAMAP)